先日、とある IT 大企業の展示会に行ってきましたが、ほとんどのブースが「AI」をうたっていました。8 割方が「 AI を活用した○○○」のような展示コピーです。
中には、AI ?と思うようなものもありましたが、確かに、システムの一部に AI が使われているようで、エキスパートシステムでもいいんじゃないかと思うようなシステムにも、やはり AI なんですね…
当研究所でも、複数の AI プロジェクトが走っていますが、大きく分けると、① AI Chatbot、② BigData 分析の AI 活用、③ ディープラーニングによる画像解析です。
直ぐに実用化が見えているのは、① AI Chatbot ですが、私の生業である危機管理や事業継続計画に大いに利用が見込まれます。実際の有事に人が対応するのではなく、AI が対応する意味は非常に大きいと考えています。
② BigData 分析の AI 活用については、BI 分野で、高度なスキルと経験が必要なデータサイエンティストの作業を AI が代行してくれるというもので、いわゆる市民データサイエンティストと呼ばれる層が活用出来る AI です。BigData 解析のデータマイニングを、よりホワイトボックスとして説明可能なので、多くの企業で採用される分野だと感じています。当研究所では、例えば ① で収集したデータを ② で分析するということを考えています。
③ ディープラーニングによる画像解析は、精度という点について、ユーザとベンダーの意識合わせがポイントになりそうです。例えば、製造業における製品の検品というテーマに、この技術がより多く活用されようとしていますが、中には、その精度の「感覚」で、プロジェクトが上手く運ばないこともあるようです。つまりベンダー技術者は、90 % 精度を高いと考え、ユーザ経営者は 100 % じゃないことに怒りを覚えるといった具合です。
AI が人間が出来ることを補助する役割と考えば、ある程度のスキルが必要な作業を行う従業員の経費や人材確保という観点で言えば、大いに意味がありますが、せっかく機械(コンピュータ)にやらせて高いお金を払うのに、100 % じゃないのかとユーザ経営者は考えるわけです。
必要な雇用が少子化で益々難しくなっている昨今、より技術的な作業を AI が代行する意味を、ユーザも、ベンダー側も、よくコミュニケーションした上で利用推進すべきかなと感じています。
当研究所では、③については、ヘルスケア IT システムに導入することを考えています。未病を画像として AI 管理することで、健康への意識を高め、予防医学にも貢献するようなフレームワークの構築が目標です。