アメリカ疾病対策センター(通称、CDC)では、検疫期間の短縮をテーマとした最新(現地時間 2021/12/9)の検疫隔離ルールの変更を発表しました。
この内容を基に、企業において、オフィス内で感染者が発生し、濃厚接触者が認められた場合に、症状が出ていない 濃厚接触者を職場に復帰させるルール として、以下のフローが考えられます。
以下の案では、オミクロン株の状況を鑑みた米国での公式基準をベースにしており、あくまで症状が無い場合の濃厚接触者の職場復帰ルール案ですが、日本の各企業においても、クラスターを防ぎつつ、職場復帰をしてもらうために、同様の対応ルールを設定しておく必要があると考えています。
濃厚接触者とは、感染者と 24 時間内に、2 m 以内の距離で、合計 15 分以上接触していたもの。5 分程度を 24 時間以内に 3 回接触し、合計 15 分以上となる場合を含む。
【濃厚接触者復帰ルールの前提条件】
① mRNA ワクチン(ファイザー、モデルナ)を 2 回接種し、6ヶ月以内である
② 基礎疾患(糖尿病、高血圧等)および 肥満、免疫不全等ではない
③ 症状(38℃以上の発熱、咳、息切れ、味覚臭覚異常等、注2)が無い
④ 妊婦もしくは妊娠が予想されるものではない
〇 濃厚接触者の復帰ルール(案)
濃厚接触者が感染者と濃厚接触した日を「0日目」とした時、
① 濃厚接触者は、曝露後即時自宅待機(原則 14 日間)
② 濃厚接触者は、5 日目~ 7 日目に PCR 検査または抗原検査を受ける
③ ②の検査で陰性の場合、7 日目に職場復帰を許可
④ 症状が無く、②の検査を受けない場合、15 日目に復帰を許可
濃厚接触者に症状が出た場合
① 自宅待機中に、症状が出た場合には、即時 PCR 検査を受け、陽性の場合には、保健所の指示に従う。
② 陽性となった従業員は、味覚臭覚異常以外(注1)の症状が改善された時、保健所が、職場復帰許可を出しても、企業は、PCR 検査もしくは抗原検査での陰性証明を受け、職場復帰を許可 する
ワクチン未接種、ワクチン 1 回接種、妊婦もしくは妊娠が予想されるもの、基礎疾患、肥満、免疫不全等を持つ濃厚接触者の場合には、
症状が無く、保健所から自宅待機を要請された場合には、体調の急変を早期に検知し対処するために、家族等に体調監視 を徹底してもらい、症状が無い場合に、15 日目に復帰を許可する
注1)味覚臭覚異常は、検査が陰性で、他の症状が改善された後でも、しばらく続く可能性がある
注2)COVID-19 の症状とは、
- 38℃ 以上発熱または悪寒
- 咳
- 息切れまたは呼吸困難
- 倦怠感
- 筋肉や体の痛み
- 頭痛
- 味覚臭覚異常
- 喉の痛み
- 鼻づまりまたは鼻水
- 吐き気または嘔吐
- 下痢