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危機管理・BCP

経産省の BCP 要請:コロナ禍における事業継続に向けた取組の強化について

2022 年 1 月 24 日付けで、経済産業省より、日本経済団体連合会宛てに、新型コロナウイルス感染症に対する BCP 策定の状況をホームページに公表するようにとの要請 がありました。また 経産省サイトにおいて登録 することも推奨されています。

BCP の取り組み状況を外部公表することについては、当研究所の BCP セミナーにおいて、ステークホルダーへの評価を得るためにも必要な事柄であることをお話ししてきました。

今回の外部公表にあたっては、新型コロナウイルス感染症対応の BCP が主旨となっていますが、企業が BCP の取り組みを外部公表するという意味を考えた場合、新型コロナウイルス感染症対応だけでなく、震災や自然災害といったこれまでの取り組みも含めた外部公表の内容になっていること が求められます。

BCP の取り組みをウェブサイトに記載するポイントは、

  • マネジメントシステムとして BCP を構築していること を示すこと
    • 最初の BCP 策定年度
    • 災害対象:震災(首都直下地震、南海トラフ地震等)、台風、大雨等の自然災害、パンデミック感染症、及びそれらの複合災害

 

  • パンデミック感染症 BCP の取り組み概要(BCP マネジメントシステムとして)
    • 基本方針:策定している基本方針をそのまま記載
    • 組織体制及び責任者:リモート BCP 対策本部*の組織化及び対策本部長名
    • 事業影響度分析及び感染拡大フェーズ設定
    • 対応策:濃厚接触者管理、感染防止用具備蓄品、事業優先度設定、各フェーズごとの行動基本方針策定など
    • ドキュメント:危機管理規定、BCP規程、初動マニュアル、事業継続計画書、各種手順書等
    • 訓練:対策本部訓練(年一回)
    • PDCA:訓練による課題抽出と対応策、マニュアル等の改訂
    • BCP 内部監査

 

※「リモート BCP 対策本部」とは、従来の大部屋に集合していた対策本部の構成ではなく、テレワークを主体としたリモート環境における対策本部の設えと運用。運用においては、災害対策本部ポータル(ウェブ対策本部)やコラボレーションサーバ等を活用したビデオ会議、チャットを主体としたコミュニケーションおよび情報交換、情報共有の仕組み。

 

  • 震災・自然災害および複合災害における BCP への取り組み
    • 基本方針:策定している基本方針をそのまま記載
    • 組織体制及び責任者:リモート BCP 対策本部の組織化及び対策本部長名
    • 事業影響度分析と事業優先度設定
    • 対応策:安否確認、備蓄品、IT-BCP/DR、物流サプライチェーン対策等
    • ドキュメント:危機管理規定、BCP規程、初動マニュアル、事業継続計画書、各種手順書等
    • 訓練:対策本部訓練(年一回)
    • PDCA:訓練による課題抽出と対応策、マニュアル等の改訂
    • BCP 内部監査

 

このような内容でのホームページ上での公表を早急にご検討ください。

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