8 月 12 日、「リスク対策.com」に、投稿連載記事(第 18 回)が掲載されました。
「3連動地震のBCP発動はそれぞれの被災後か?」
第 18 回:南海トラフ地震関連情報を生かす
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【1. 南海トラフ地震関連情報を生かす】
私たちは、海溝型の巨大地震として東日本大震災を経験しました。東北太平洋岸各地に津波をともなう大きな被害をもたらしたわけですが、次に懸念されている海溝型巨大地震、南海トラフ地震の場合、BCP の基本スタンスはどうでしょうか。
東日本大震災と決定的に異なる南海トラフ地震の特徴は、マグニチュード 7 ~ 9 クラスの巨大地震が少なくとも3つ連動して発生する、いままで経験したことのない、東日本大震災の 10 倍以上の被害をもたらす広域の連続巨大災害だということです。
先に述べた BCP 対策本部活動の前提は「”単発”地震からの事業継続」という暗黙の了解がありました。しかし南海トラフ地震では、時間軸を特定できないながらも、最悪のケースを想定すると、復旧フェーズに至らない1週間程度の短期間に 3 つの大きな地震が連続して発生する可能性があります。だとしたらなぜ、3 連動南海トラフ地震に対し、単発地震と同じフレームワークでしか BCP を考えないのか。
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